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選手として大事なこと、人として大事なこと

前回のブログで選手として大事なこと、人として大事なことと言うことに触れました。



私が思うに人として大事なことは社会主義に似ていて、選手として大事なことは資本主義に似ているような気がします。

人として大事なこと。人を思いやり、つながりを意識して思いやること。謙虚に自分の立ち位置を意識すること。

選手として大事なこと。勝つこと、自分に立ち向かってくる相手にはっきり自分の意志を伝えること。戦いに備えて自分の武器、戦うフィールドにおいて必要なことを準備すること。

この二つは矛盾しているように見えます、というか矛盾するんです。

人としては戦わない方がいい。でも選手としては戦わなければ選手たり得ないのです。



日本人は人としてを強調しすぎます。
だからこそ争いを好まない。その特徴として「NO」と言えない。意見を言えない。

平和と言っても今からの時代いつどうなるかわかりません。
できないことを「NO」と言えなければ食われてしまいます。

テニスの世界、特にプロの世界はかかる金額が上がれば上がるほど有象無象の世界です。表面上笑顔でも奪い合いを重ね成り上がろうとする輩の集まりです。

その世界の中で日本人が勝つためには、「強さ」、選手としての「強さ」を求められます。

でも強いだけではどうなるでしょうか。

今回の経済問題はどうでしょうか。
今金融市場で生きる人間は世界で一番タフな人間だと私は思っています。
しかしサブプライムでは欲に負けチキンレースの挙句ババを引いたものから淘汰されました。

何故か?

自分の利益のためだけに戦ったからです。
人が戦うことを許されるのは誰かを守るときだけです。
か弱い子供達、女性、戦えないものたちのために戦うのです。自分の身を自分では守れないもののために戦うのです。
自分を守るためだけの戦いは弱く脆いのです。

結局そこで最後は人としての強さが問われるのです。

誰かのために命を投げて戦うものほど怖いものはありません。
神風特攻隊や、今で言うジハードはその例です。
対テロ戦争にアメリカが勝てない理由は私はそこにあると思っています。

私が教えたいことは選手としてよりも、選手になる為の確固たる地盤だと言っているのはそこです。

戦い方を知っている人間は数多くいます。

しかし、バランスを保ち尚強い人間は数少ないのです。

だからこそ彼らはチャンピオンになる。
すべからく偉大なチャンピオン達はそうなれなかったものたちの思い、家族、ファン、関係者の思いを背負い戦っているはずです。

だからこそ偉大なのです。

私が今教えていることが今理解されなくてもいずれ必要になると思っているのはまさにこの部分です。



私はまだまだ未熟で迷惑をかけてばかり、自分で自分に嫌になるときが多々あります。
でも私がそうやって戦う理由はただ一つです。
私にしか守れない、私にしか戦えないものがあるからです。

それはまだ見ぬ将来を夢見る子供達のためでもあるのかもしれません。
コーチ日記 | 投稿者 winglobal-y 12:28 | コメント(0)| トラックバック(0)
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